|
法人税確定申告の添付書類として知られている「法人事業概況説明書」が法定の文書とされることになります。これまでは任意提出の文書でしたが、今後は提出が義務付けられるようになります。
法人事業概況説明書は、これまで、いわゆる、「法定外文書」として提出が任意であり、提出義務はありませんでした。以下の文章をご参照下さい。(法人事業概況説明書の様式について(事務運営指針)平成 16年2月5 日)
ところが、今回の改正に伴ない、「法人税法施行規則」によって、義務付けされる見込みです。これまで、事業概況説明書は、法人税申告書などだけではわからない法人の事情、状況等を把握し、調査・指導等の効率化を図るために必要不可欠といわれ、実務的には定着しているが、確定申告書の添付書類として法人税法に明記されているものではありませんでした。
つまり、税務署側が、納税者を管理し、調査に際して業況を把握するための資料として、税暦表などとともに所轄税務署の資料調査課で、ファイルされ、実地調査などの際に調査官が、事前に会社の概要を把握するためのものとして、利用されるものです。しかし、これまでは、法的に義務付けが明記されていなかったため、われわれ税理士や納税者の間で、提出の是非について、不明確なものとなっており、税の公平性・透明性の観点からも、疑問視されてきました。
これが、平成18年度の法人税法改正で、貸借対照表や損益計算書などと同様に、確定申告書に添付を義務付けられる法定の文書となり、明文化されることになったということです。これは、税の公平性・透明性の点からは、問題を
明確化し、不透明感を払拭したことにはなるのでしょうが、一面、課税上の国家管理が厳しくなったという側面は否めません。
なお、法人事業概況説明書は、法人税申告書のように様式が省令で定められるものではないようですが、国税庁の事務運営指針の様式による提出が求められることになります。この様式はあくまでも指針で設けているものであるため、必要な事項の記載があれば、様式を使用せず、有価証券報告書や営業報告書、会社の事業案内書などでも代用はできるようですが、指針では、こうした場合でも、様式による提出をできる限り要請するようにすべきとされているようです。
|