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法人事業概況説明書 確定申告書添付を要する法定文書に〜施行規則で位置付け明確化、事務運営指針による様式での提出を要請(2006.1.30)

法人税確定申告の添付書類として知られている「法人事業概況説明書」が法定の文書とされることになります。これまでは任意提出の文書でしたが、今後は提出が義務付けられるようになります。

法人事業概況説明書は、これまで、いわゆる、「法定外文書」として提出が任意であり提出義務はありませんでした。以下の文章をご参照下さい。(法人事業概況説明書の様式について(事務運営指針)平成 16年2月5 日) 
 
 ところが、今回の改正に伴ない、「法人税法施行規則」によって、義務付けされる見込みです。これまで、事業概況説明書は、法人税申告書などだけではわからない法人の事情、状況等を把握し、調査・指導等の効率化を図るために必要不可欠といわれ、実務的には定着しているが、確定申告書の添付書類として法人税法に明記されているものではありませんでした。

 つまり、税務署側が、納税者を管理し、調査に際して業況を把握するための資料として、税暦表などとともに所轄税務署の資料調査課で、ファイルされ、実地調査などの際に調査官が、事前に会社の概要を把握するためのものとして、利用されるものです。しかし、これまでは、法的に義務付けが明記されていなかったため、われわれ税理士や納税者の間で、提出の是非について、不明確なものとなっており、税の公平性・透明性の観点からも、疑問視されてきました。

 これが、平成18年度の法人税法改正で、貸借対照表や損益計算書などと同様に、確定申告書に添付を義務付けられる法定の文書となり、明文化されることになったということです。これは、税の公平性・透明性の点からは、問題を
明確化し、不透明感を払拭したことにはなるのでしょうが、一面、課税上の国家管理が厳しくなったという側面は否めません。

なお、法人事業概況説明書は、法人税申告書のように様式が省令で定められるものではないようですが、国税庁の事務運営指針の様式による提出が求められることになります。この様式はあくまでも指針で設けているものであるため、必要な事項の記載があれば、様式を使用せず、有価証券報告書や営業報告書、会社の事業案内書などでも代用はできるようですが、指針では、こうした場合でも、様式による提出をできる限り要請するようにすべきとされているようです。

(ご参考)
従来のご説明

1)「概況説明書」って何?

税務署から送られてくる申告書の中には、「事業概況説明書」という書類が入っています。通常これらは、申告書とともに添付して、提出していjます。
しかし、待ってください。この「事業概況説明書」というのは、法律上提出が義務付けられている申告書と異なって、その提出は、任意となっております。いわゆる、
「法定外」の提出書類なのです。

当該説明書の意味は、税務署側が、納税者を管理するための資料として、
税暦表などとともに所轄税務署の資料調査課で、ファイルされ、実地調査などの際に調査官が、事前に会社の概要を把握するためのものとして、利用されます。

2)提出した方がいいの?
この概況説明書を巡っては、税理士の間でも、いろいろ見解が分かれており、ある者は、「うちでは一切提出していない」と言い、ある者は、「一応、 申告書と一緒に送られてきているのだから、うちでは提出している」などと言う人もいます。また、納税者にあっても、税務署が怖いから提出してくださいという方もいれば、そんなもの提出する義務がないのだし、わざわざ税務署に自分の会社の内情を細かく説明する必要などないなどと言う方もおられます。

当事務所としては、いずれの見解も、一長一短があり、一概にこうするべき だとは、言い切れないところでもあります。ただ、ある税理士によれば、これまで、一切添付していなかったが、税務調査で厳しく言われ、付けるようにし たという人もいました。もちろん、納税者の利益を代弁するわれわれの立場としては、税務署側に加担して、納税者の利益を損ねるようなことがあってはならないと思います。

3)税務署ってどんなところ?
しかし、これまで、15年間税理士として、税務調査に立ち会ってきて、感じていることは、
税務署はあくまで、国の徴税機関であり、納税者の利益よりも国家の利益を第一義に考えている役所であるということ、つまり、国税調査官は、「民間の論理」よりも、「官の論理」を前提として行動しているということです。もっとも、それは、当然と言えば当然で、「質問検査権」のところで述べたように、調査官は、あくまで、「国税徴収法」や「法人税法」「所得税法」といった税法に基づいて、行動しているからに他なりません。

しかし、実態は、私がこれまで見てきたところによれば、税務署というお役所は、やはり、ご多分に漏れず署長を頂点とした、ヒエラルヒー(=ピラミッド型の縦割り組織)となっており、部下である調査官は、上司である上席あるいは統括官(最近は、税務署のイメージを良くするための内部通達が出ているようで、民間にならった呼び名で、わざわざ、「部長」とか「課長」などと呼んでいるようですが・・・)に媚び諂い、黙々として、徴税効率を揚げる為に、いわば、
「国家の為」という大義名分の下に、日夜汗をかいている・・・といったところです。。。(事実、ある調査で、税務署に出向いた際、統括が、部下にタバコの火を持ってくるよう指示すると、まるで、召使のように走ってライターを取って来て、ホステスのように火をつけた・・・というエピソードもあるくらいです。)

そして、今や民間の販売会社並に「営業成績」ならぬ
「徴税効率(実徴率)」が、その調査官の出世に影響を与えている(つまり、査定対象)ようです。

4)提出は納税者の意志で
話が、横道にそれてしまいましたが、法律上の建前は、ともかく、私の解釈としては、この説明書は、
税務署への協力姿勢を 示す踏絵のようなもので、税務署側にしてみれば、納税者に対する心証の良し悪しにある程度影響するものであろうし、かといって、それをつけたから、 お札のご利益のように調査が甘くなるなどという保証があると断言できるものではありません。

したがって、当事務所では、つけるつけないは、納税者の方の判断にお任せすることにしております。。。
 
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