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11.中小企業再生円滑化税制(所得税法第64条第2項の運用見直し
12.新事業創出促進法・最低資本金規制特例

13.平成15年改正税法
@相続時精算課税制度の創設
A相続税・贈与税の改正税率
B土地・住宅税制の改正
C住宅取得資金等に係る相続時精算課税の創設
D消費税制の改正
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●金融検査マニュアルよる借り手のランク付け
 「金融検査マニュアル」は金融庁の検査官のための手引です。そ
して金融機関はこのマニュアルに従った管理を行います。各金融機
関は債務者(つまり銀行からお金を借りている人)に対する独自の信
用格付の基準を持ちますが、その基準の中に次の債務者区分を必
ず織り込みます。

  1.正常先
  2.要注意先
  3.要注意先(ただし要管理債権先)
  4.破綻懸念先
  5.実質破綻先
  6.破綻先

 破綻懸念先以降の処理を金融機関は求められます。それは民事再
生等の法的整理、整理回収機構等に債権売却、担保物競売申立だっ
たりします。

●中小企業の銀行取引は自助努力の時代

 銀行は変りました。中小企業への選別が厳しくなります。渉外担
当者が中小企業と密な人間関係を保つ時代は終わりました。

 「住宅ローン」債務者である個人に担当者はつきません。多くの
中小企業融資も同様になるでしょう。銀行へのウェットな「お願い
」は無駄となり、自らの格付けを頼りに銀行とのドライな「交渉」
を強いらます。
 中小企業債務者の心配は「自分が、どの区分になっているか」
です。
 自分がどの区分なのかに注意しないといけない時代を迎えました。
これを知っていれば、金融機関の処理は早くなり、区分で金利が決ま
るようになります。少しでもランクアップ、つまり破綻懸念先であれば大
急ぎで要注意先へ、要注意先であれば正常先へ向かうことを考えなく
てはなりません。

●自己査定の方法 
 
では、実際どのように区分がなされるのでしょうか。金融検査マニュ
アルでは、これを金融機関自らが行う資産査定として自己査定と規定
しています。
 金融機関は、回収不能となる危険性又は価値の毀損の危険性に応じ
て自らの有する債権その他資産の区分を行い、預金者等に対して公表
することが、法律によって義務付けられています。

 また、金融機関は私企業ですから、商法、企業会計原則に則り正確な
貸借対照表等を作成するため、自らの資産内容を把握する必要があり
ます。これらについても、財産の状況等を記載したディスクロージャー誌
等により預金者等に対して公表することが、法律によって義務付けられ
ています。
 具体的には、金融機関は、貸出金の自己査定等に当たり、@〜Bに
示す以下のようなステップを踏むこととなっています。

@債務者の返済能力・収益の見通し・貸し出し条件やその履行状況等
 さまざまな状況を把握し、それらを総合的に勘案して債務者区分を判
 定する。

Aその債務者の貸出金ごとに資金使途や担保の状況等を勘案し回収
の危険性に応じて債権分類を行う。

 

B以上の自己査定に基づいて、償却や貸倒引当金の算定を行う。


●金融検査マニュアル別冊〔中小企業融資編〕は必読の書

 金融検査マニュアルの中小企業への適用には無理がありました。
そこで「金融検査マニュアル別冊〔中小企業融資編〕」が用意され
ています。具体的な16事例が掲載されており、自分と比較すれば大
体の位置付けが分ってきます。銀行取引をするのなら必読の書です。
参考までに以下はその主な内容と事例からです。

※ 附帯事情がありますので具体的には「金融検査マニュアル」
  そのもので確認ください。
「金融検査マニュアル別冊〔中小企業融資編〕)

●「金融検査マニュアル別冊・中小企業融資編」の主な内容

1.中小・零細企業等の債務者区分の検証に際しては、代表者等との一体性、企業としての資 質等に十分着目して、例えば、以下のような点を勘案及び確認して判断するものとする。

 

2.「企業の実態的な財務内容について」……代表者等からの借入金があり、代表者等が当該企 業に対し当面その返済を要求しないことが認められる場合には、原則として、これらを当該企業の自己資本相当額として勘案する。なお、その際には、代表者個人の収支状況等を確認することとなる。

 

3.「企業が赤字で返済能力はないと認められる場合について」……代表者への多額の役員報酬や家賃の支払いなどから赤字となっている場合には、赤字ということのみをもって債務者区分を行わず、赤字の要因や金融機関への返済状況、返済原資について確認する。

 

4.「代表者等の個人資産を加味することについて」……企業に返済能力がない場合であっても、 代表者やその親族に預金等の個人資産が多額にあり、当該資産を企業に提供する意思が確認できる場合には、これらを勘案する。なお、その際には、代表者等個人に借入金や第三者に対する保証債務がないかなどについて確認する。


5.「技術力について」……高い技術力を背景に、今後、受注が確実に見込まれ、それにより業績の改善が予想できる場合には、こうした点を勘案する。

 

6.「販売力について」……販売網が優れているなど販売基盤が強固で、今後、これらの強みを活かして業績の改善が予想できる場合には、こうした点を勘案する。

 

7.「代表者等経営者個人の信用力や経営資質について」……健康上の理由等一過性の原因により業績が低迷しているが、代表者等の信用力や経営資質が非常に高く、今後、これらを背景として業績の回復が見込まれる場合には、こうした点を勘案する。


8.「業種の特性について」……例えば、温泉旅館業のように新規設備資金や改築資金が多い業種については、現時点での表面的な収支や財務諸表のみならず、赤字の要因、投資計画に沿った今  後の収支見込、返済原資の推移等を勘案する。

 

9.「経営改善計画の策定について」……大企業のような精緻な経営改善計画がない場合であって  も、これに代えて今後の資産売却予定や収支見込等を基に返済能力を確認する。

 

10.「返済条件の変更を行っている場合について」……例えば、工場建設など設備投資資金を融資する場合、短期資金(いわゆるつなぎ資金)で融資し、これを後に長期資金に切り替えるものなど、通常の商慣習としての条件変更もあることから、条件変更を行ったことのみをもって債務者区分の判断を行わず、資金使途、変更理由を勘案する。


11.「貸出条件緩和債権の取扱いについて」……書替え継続中の手形貸付、法定耐用年数内で の期限延長、及び信用保証協会保証付貸出金の期限延長を行った場合に貸出条件緩和債権(元本返済猶予債権)に該当するか否かについては、手形書替え時等の金利が、当該債務者と同等な信用リスクを有する債務者に対し通常適用されている新規貸出実行金利以上となっているか否かによって判断する。

●具体的にどうなるのか
 (1)開業資金2000万円の融資残高のあるパン屋さん。延滞する。
サラリーマンの長男が保証人にはならないが支援約束をするとのこ
とで、本来破綻懸念先だけれども要注意先でかまわない。長男の支
援意思や収入状況の資料を取るべきだが交渉経緯を文書等に残すこ
とだけでもいい。

 (2)借入金800万円の家族経営のトラック運送業。健康を害して売
上大幅減。健康状態が回復、長男も後継者として仕事を手伝い、返
済は遅れながら続いている。回復が不可なら破綻懸念先だが、現況
で今後うまくいくことが具体的な経営改善計画書等の資料で分れば
要注意先でいい。

 (3)家賃値下がりでビル建築資金を返済できなくなり、約定弁済
額を大幅減額した個人。減額後の弁済はキッチリしており決算は赤
字でないので金融機関は正常先とした。しかし、債務者の返済能力
の低下なのだから要注意先以下にすべしと金融庁はいう。

 (4)賃貸アパート購入資金。空室率アップで返済額を大幅軽減し
返済期間延長。延長後の期限はアパートの耐用年数以内。金融機関
は耐用年数以内での延長なのだから要管理債権に該当しないとした
が、金融庁は耐用年数だけで見るのでなくその他の条件も見なくて
はいけない。


●その他参考になる事項

○代表者から会社への返済不要の貸付金は自己資本とみなしていい。

○代表者へ支払う役員報酬や家賃が高すぎることでの赤字は気にし
なくていい。

○本来なら破綻懸念先だけれども代表者の個人資産がたくさんある
から要注意先でいい。

○信用保証協会の保証があれば、条件変更しても金利が余程低くな
い限りは、要管理債権に該当しないものとして差し支えない。

 マニュアルを参考とし、そして経営計画や再建計画を作成しアピ
ールしランクアップを目指しましょう。現実はマニュアルよりずっ
と厳しいはず。しかし中小企業には自助努力しかありません。油断
すれば切られます。

http://www.fsa.go.jp/manual/manualj/manual_yokin/bessatu/kensa01.html
金融検査マニュアル別冊〔中小企業融資編〕
「金融庁検査局」


●「中小企業融資編」は改定見込み
 この金融検査マニュアル「中小企業融資編」が改定されようとし
ています。2004年1月21日にはパブリックコメントが締め切られま
した。

 中小企業が銀行と付き合いながら、この経済環境で生き抜くため
には、このマニュアルの内容は必須です。今回の改訂案の提示に当
たって、金融庁はつぎのように言っています。

 「金融機関が、的確な金融仲介機能を発揮していくためには、そ
の前提として金融機関自らが日頃の債務者との間の密度の高いコミ
ュニケーションを通じて、債務者の経営実態の適切な把握など的確
な債務者管理に努めていることが不可欠である。」

 中小企業の経営者や中小企業をバックアップする人たちにとって、
このマニュアルを精読するかしないかは、銀行交渉において大きな
差になります。それは相手の立場を知るか知らないか、なのですか
ら。改定の動向を注意深く見守りましょう。4月1日から改定される見
込みです。

http://www.fsa.go.jp/news/newsj/15/f-20031222-1.html
金融検査マニュアル別冊〔中小企業融資編〕等の改訂案について
「金融庁検査局」   

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