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3−2.質問検査権の限界                            HOME  トップページへ 次へ 



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1.納税者は調査官の言いなりか?
前述のように、われわれ納税者である国民には、自主的に申告し、納税する義務があるばかりでなく、自らのした申告内容について、税務調査官から調査を受け、その質問に答える義務が課せられており、しかも、それに違反した場合は、相当の罰則が設けられている。

では、われわれ国民は、こうした調査官の言いなりにならなければならないのであろうか?
 
答えは、「否」である。

法人税法第156条には

「前三条・・・すなわち、先にあげた法人税法第153条、154条及び155条・・・の規定による質問又は検査の権限は、犯罪捜査のたに認められたものと解してはならない。」(注釈筆者)

とされ、国税犯則法における調査権のように礼状による強制調査とは、異なり、納税者の同意を必要とするものである。この意味で、当局は、「任意調査」として位置付けてる。

2.質問検査権の法的限界
すなわち、前掲の法人税法第156条、所得税法第234条、相続税法第60条等に規定されている質問検査権はの規定は、被調査者に対する受任義務を課した間接強制規定であり、その行使には、時・場所・方法・範囲などについて一定の法的限界が存在し、そのような法的限界を超えた当該質問検査権の行使は違法とされる。つまり、憲法第31条(法的手続の保障)、第35条(住居侵入、捜査及び押収に対する保障)、第38条(自白の不強要)といった適正手続等の保障が必要とされる。

したがって、こうした法的限界を超える質問検査権の行使について、既に述べた法人税法第162条2号及び所得税法第242条8号には

「・・・当該職員の質問に対して答弁をせず若しくは偽りの答弁をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ
若しくは忌避した者」は「一年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する。」

と規定され、いわゆる「不答弁罪」は成立しない。

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